2021.9.1

プレス機の騒音対策をする際のポイントとは

同じ形のものを1度に多く作ることが可能なプレス機は、自動車産業をはじめとする多くの工場において、なくてはならない機械であると言えます。

しかしその特性上、大きな音が発生するため、悩んでいる企業様も多いと思います。

プレス機の騒音問題は、どんな対策をすれば改善できるのでしょうか。

 

今回は、プレス機の騒音対策を検討中の企業様向けに、プレス機による騒音対策のポイントについてまとめました。

実際の騒音対策により、どの程度の防音が実現したのかを例として挙げています。

この記事を読めば、必要な騒音対策がわかりますのでぜひチェックしてみてください。

 

目次

 

 

プレス機とは

 

プレス機とは、いくつかの金型を使い、板金に強い力を加えて成形するための機械です。

切ったり抜いたりするだけでなく曲げることもできるため、多くの行程で使われています。

加工スピードに優れ全体の約9割を占めている機械式のほか、曲げ加工が得意な油圧式などの種類があります。

 

作業する人の技術に左右されないことや、加工スピードが速いことから、安定して量産できるのが魅力です。

そのため、プレス機は電機部品や自動車部品などを作る多くの工場に設置されています。

 

 

プレス機から発生する音

 

わかりやすいように一例として、機械式を例に取りあげて具体的に見ていきたいと思います。

 

まずは、プレス機本体の振動による音です。

たとえば、クラッチを入れる際に発生する始動音や、フライホール回転音などの運転に関わる音、クラッチを外し、ブレーキをかけるときに発生する作動停止音などがあります。

 

もうひとつは、材料や金型が起因として起こる音です。

パンチと材料が衝突する音、板が破断するときの破断音、パンチからストリッパに板が離れるときの音などが挙げられます。

 

また、単発運転か連続運転かによっても、音の重なり方は変わります。

実際の加工では、さらに運転音やギア音、空気音、周辺からの音が重なることで、より複雑な音となるのです。

 

そのほかにも、高速プレスの場合は、ストローク数と比例して、騒音レベルも増加する傾向にあるとされています。

 

 

なぜ騒音となるのか

 

プレス機は、金属を打ちぬき、切断し、曲げたり絞ったりなどの加工を行う機械です。

 

衝撃を用いた加工方法のため、およそ百Hzから1万Hz近くまで音の成分が複数存在しています。

また、プレス機から発生する音は、高周波成分の多い音として感じられます。

高周波など複数の音が複雑に絡まりあうことで、騒音へと発展するのです。

プレス機を用いた加工を行う場合、騒音のもととなる振動は避けられません。

 

残念ながら、プレス機の騒音対策は一筋縄ではいかない場合が多くあります。

同一のプレス機であっても、作業内容や方法、加工素材の種類により発生する騒音が異なるためです。

また、プレス機の設置場所や管理状況、経年劣化によっても発生する騒音および周波数成分が異なる場合もあります。

騒音の原因にあわせた対策が求められるのです。

 

 

プレス機の騒音問題

 

プレス機による騒音値は、一般的に100~105dB程度です。

これがどれほどの騒音なのか、日常生活における騒音値の目安と比べてみましょう。

 

騒音値の目安

  • ・80dB:電車内
  • ・90dB:パチンコ店内
  • ・100dB:車のクラクション

 

ご存じのとおり、間近で聞く車のクラクション音は大きいですよね。

しかも、プレス機の騒音はクラクションのように一瞬ではなく、継続して騒音が発生するため耳への負担は計り知れません。

 

プレス機を扱う場合、環境省が定める騒音規制法の特定施設にあたるため事前の届け出が必要です。

また、厚労省では、85dBを超える騒音環境においては、音源対策や作業者側の対策を講じるよう求めています。

 

プレス機の場合、厚労省の規定である85dB未満を維持するためには、騒音を15~20db程度減らしたいところです。

プレス機による騒音は従業員の健康だけでなく近隣にも影響することから、対策を講じることが不可欠です。

 

 

プレス機の騒音対策のポイント

 

多くのプレス機は、防音の機能がついていません。

そして、プレス機本体の音を小さくするのは無理であるため、騒音対策が求められます。

プレス機の騒音対策では、防音カバーの設置がポイントとなります。

防音カバーでプレス機を囲んでしまえば、建物自体に工事を施す必要がありません。

 

なかでも、ガラス線維により作られたグラスウールは、性能の高い吸音材です。

テクセルSAINT+グラスウールのブースの設置により、騒音値が15~19dB程度減らせたケースもあります。

 

また、振動が大きければ大きいほど騒音も大きくなるため、防振装置を取り付けていない場合は使用を検討してみてください。

上記の騒音対策を講じることで、工場の作業環境はもちろん、近隣への音漏れの改善も可能です。

 

 

プレス機以外の工場の機械で騒音にお悩みの場合は

 

工場にはプレス機以外にもさまざまな騒音をが発生させてしまう機械があります。

機械によって防音方法が異なる場合もあるため、それぞれの方法をしっかり理解することが重要です。

 

下記の2記事では、機械ごとの防音方法をまとめています。

現在の職場環境の騒音に合わせて記事を参考にしてみてください。

 

コンプレッサーの防音方法とは

発電機の防音方法とは

 

 

プレス機の騒音対策は防音カバーの設置検討を

 

今回は、プレス機の騒音対策について解説してきました。

自社にとってプレス機の騒音対策が必要かを判断する材料となりましたでしょうか?

プレス機の騒音対策について検討している方は、専門の業者に相談してみることをおすすめします。

 

岐阜プラスチック工業では、工場やオフィスでの騒音対策をお考えの方のニーズに合わせた最適なご提案をしております。
4,000例以上の騒音対策実績をもとに、現地調査~防音デモ~設計~確実な施工まで一貫して対応いたしますのでぜひご相談ください!

 

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