2021.7.16

音の大きさとは?騒音を対策する前に防音の仕組みを学ぼう

自社の工場から出る騒音を、どのように対策すべきか困っている人もいるのではないでしょうか。

 

周辺地域に対して、法律上の決まりに従って騒音対策をするのは当たり前ですが、自社の事業所内で働く人に対し、労働環境を良くする意味での改善も必要です。
大きな音の中で作業を続けると、難聴のリスクが高まるうえに、心身の疲れや障害にも繋がる恐れがあるからです。

 

現場の調査から実際の施工までに、それなりの手間やコストがかかる騒音対策は、音についてきちんと理解し、自社に合った手段を選ぶことが求められます。

 

本記事では、自社の騒音を改善したいとお考えの方に、防音原理と音の仕組みについて説明していきたいと思います。

 

 

目次

 

 

音とは

 

私たちは、毎日さまざまな音を聴いています。
騒音トラブルを防ぐためには、音の発生と伝わり方を理解し、自社に合わせた手段を選ぶ必要があるのです。

 

ここでは、まず音とは何かというところから、仕組みについて説明していきます。

 

 

音が伝わる仕組み

 

音は、空気の震えです。
何かのきっかけで空気が振動を起こし、音の波になって伝わる現象を「音波」と呼びます。

 

また音は、音源や振動源が媒質を介して人の耳に届きます。

つまり、振動しているものがあっても、振動を伝えるものがなければ音は聞こえないのです。

 

音には、2種類の伝わり方がありますので、各々の違いを紹介していきましょう。

 

 

空気伝搬音

 

空気伝搬音とは、人が話す声や、部屋の中で聞く楽器の音のような、空気を伝わって耳に届く音のことです。
距離が遠くなると小さく聞こえ、壁や床といった遮蔽物があれば、そのぶん遮断されます。

 

 

固体伝搬音

 

固体伝搬音とは、建物の構造に伝わった振動が、伝搬した壁や床を振動させることで空気中に放出されるものです。
例としては、ドアを閉める音や人の歩く音、機械の振動音などが挙げられます。

 

 

音の3要素について

 

音は、3要素と呼ばれる「大きさ」「高さ」「音色」で決まります。
大きさは音波の周波数、高さは音波の振幅、音色は音波の波形です。

 

それぞれについて説明していきます。

 

 

音の要素①大きさ

 

音の大きさは、空気の振動する幅の大小で決まり、デシベル(dB)という単位で表します。
波の幅が大きいほど音が大きく、幅が小さいと音も小さいといった原理です。

 

 

音の要素②高さ

 

1秒間に周期が何回あるかを「周波数」と呼び、「Hz」という単位で表します。
周波数によって高さが決まり、周波数が高ければ高音、低ければ低音です。

 

一般的に、人間が聞き取れる音は、20Hz〜20000Hzの範囲です。
モスキート音は、上限の20000Hzに近く、とても細かい振動で空気を震わせて伝わる音なので、人によって聞こえたり聞こえなかったりします。

 

 

音の要素③音色

 

大きさや高さが一緒でも、楽器が違うと音は違って聞こえます。
たとえば、ピアノとリコーダーの音が異なるように、空気を振動させる音自体の波の形状が違うためです。

 

 

音の大きさとは

 

次に音の大きさについて詳しく解説していきます。

 

 

音のボリュームを表す「音圧レベル」

 

音圧レベルは、音の大小を数値で表したものです。
空気を押す力である「音圧」によって決まり、レベルが高ければ高いほど、音量は大きいという原理になります。

 

 

騒音の大きさを表す「騒音レベル」

 

騒音は、人が騒々しく感じ、不快に思う音です。
騒音レベルは、音自体のボリュームではなく、騒音の大きさを測ったもの。

 

一般的に「音の大きさ」は、人の感じ方に寄り添った騒音レベルを指します。

 

騒音レベルの目安

  • ・小さな寝息程度…20dB
  • ・静かなオフィス…50dB
  • ・パチンコ店内…80dB
  • ・自動車のクラクション…100dB
  • ・オートバイの加速音…120dB

 

また、人の聴力の限界は120dBくらいです。
防音は、この騒音レベルを意識した対策を練る必要があります。

 

 

人がうるさいと感じる音とは

 

耳に届いた音をうるさく感じるかどうかは、音のボリュームだけでなく高低によっても変わります。
人間の耳は、低い音ほどキャッチしにくいという特徴があるため、同じボリュームでも、低い周波数より高い周波数の方が大きな音に聞こえるのです。

 

 

騒音の対策指標となるDr値とは

人間がうるさいと感じる音の特徴を上述しましたが、実際に防音を行う際にはその性能を表すDr値と呼ばれる値があります。

騒音によって必要な防音性能も変わりますので、防音を行う際にはこのDr値をしっかりと覚えておくことが重要です。

下記の記事では、防音性能について詳しく紹介をしておりますので、興味のある方は参考になさってください。

防音性能の指標となるDr値とは

 

防音とは

 

防音とは、詳しい方法を指す言葉ではなく概念であり、音漏れを防いで外からの音をシャットアウトすることをまとめて表現した呼び方です。

 

防音には4つの種類があり、それぞれの目的に合わせて方法を使い分けると効果的です。

たとえば、空気伝搬音の対策には吸音・遮音を、固体伝搬音の対策には防振・制振が挙げられます。

 

単に音を外部に漏らさないなら、音を遮る遮音だけを行えばいいと解釈されがちですが、実際は違います。
音を全く通さずに反射すれば、室内でエコーがかかったように音が響くのです。
閉じ込めた音を反響させないためには、吸音材を使って音のパワーを最小限に抑えることが求められます。

 

また、遮音や吸音といった対策だけでは、すべての音は防げません。
上記のとおり、音の発生原因と伝わり方を理解し、遮音と吸音・防振と制振それぞれをバランス良く組み合わせることが、より良い防音対策に結びつきます。

それでは、防音の手段として知られる4つの方法を詳しくみていきましょう。

 

 

防音の種類①遮音

 

遮音とは、音を跳ね返して遮ることを指します。
遮音性が高い建物は、室外に抜ける音が小さいということです。

 

遮音は、防音対策の中で最も簡単に行えるものとして知られています。
ただし、室外に音を通さない代わりに、遮音性を高めすぎると、室内で音が何度も跳ね返り、響いてしまうデメリットもあります。

 

一般的には、鉄板やコンクリート、石膏ボードなどを使いますが、遮音性に優れる反面、重量があり施工費用が高いという面も持ち合わせています。

 

 

防音の種類②吸音

 

吸音とは、音を多く吸い込んで、反射や響音を防止することです。
音が部屋の外に出ていかず、室内の音がクリアに聴こえます。

 

吸音材は、グラスウールやロックウール、ウレタンフォームなどが一般的です。
細かい穴に音を取り込み、拡散して吸収します。

 

 

防音の種類③防振

 

防振とは、ぶつかったときの振動が伝わるのを抑え込むことです。

 

2つの物体の間に防振材を置くことで、音を伝わりにくくします。
物体同士のクッション材の役割を果たす防振材は、ゴムのような柔らかい材料を使うことが多いです。

 

 

防音の種類④制振

 

制振とは、物体同士がぶつかったときの振動を、なるべく短い時間に留めて音の発生を防ぐ行為を指します。
振動の伝達を減らす防振とは違い、振動そのものを無くそうとするのが制振です。

 

 

音を知って防音対策を始めよう

 

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んでいただくことで防音原理がご理解いただけたと思います。
音の仕組みがわかれば、より自社に合った効果的な防音対策ができるようになるでしょう。

 

ぜひ、今後の防音対策の参考になればと思います。

 

防音対策をご検討の方は、岐阜プラスチックのテクセルセイントへぜひお気軽にご相談ください!

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TECCELL事業部営業部(代表)