2021.9.7コラム
排気ダクトの騒音対策はどうすればいい?対策ポイント4選
「排気ダクトの音がうるさい」と近隣住民の方からクレームを受けた経験はありませんか?
ダクトが正常に機能していればクレームが出ることはほぼありませんが、排気ダクトの経年劣化や防音対策の不備などが原因で、騒音問題に繋がることがあります。
ただ、きちんと対策を取っていれば、騒音を防ぐことは可能です。
今回の記事では、排気ダクトの機械についての概要や、排気ダクトの騒音問題、騒音対策のポイントについて具体的に解説していきます。
排気ダクトの騒音対策に困っているという企業の方は、ぜひこの記事を参考にして、対策を考えていきましょう。
排気ダクトとは
排気ダクトとは、汚れた空気や熱気を外に排出する設備のことです。
主にレストランや工場、スーパー、オフィスビルなど気密性の高い大型の建物に設置されています。
排気ダクトは油やほこりなどの汚れがたまりやすく、悪臭や騒音問題に繋がることも多々あります。 そのため、定期的な点検や清掃をして、きれいな状態で保つことが重要です。
どのような音か
排気ダクトから聞こえる音は、いくつか騒音の種類、発生する音のパターンがあると考えられます。
まずは、24時間排気などを行うことにより聞こえてくるファンなどの稼働音です。
他には、排気ダクトが何か異常や老朽化して発生する音もあります。
排気ダクト自体から発生する「キュルキュル」「ガタガタ」といった、機械が擦れたり当たったりするときに鳴る音です。
排気ダクトから騒音が出てしまう理由
なぜ、排気ダクトは騒音となってしまうのでしょうか。
原因は主に、以下のような4点などが考えられます。
理由①排気ダクトを使用する際に聞こえる稼働が大きいため
排気ダクトは場所によって24時間連続稼働する場合もあります。
常に聞こえ続ける稼働音と排気ダクトの振動音が合わさり、騒音と捉えられることが多いようです。
特に夜間の静かな時間帯の稼働音や振動音は、非常に気になる音になってしまうでしょう。
理由②ファンベルトの摩耗が摩耗するため
「キュルキュル」と、鳥が鳴くような音がしている場合は、ファンを回す部品のファンベルトが摩耗することで音が生じている可能性があります。
ファンベルトを新しい物と交換することで改善できるかもしれません。
理由③軸受が劣化するため
異音が一定のリズムで聞こえる場合、ファンの軸を支える軸受部分が老朽化することで、正常の回転をしていないケースがあります。
軸受の寿命は、約10~15年ほどと言われていますが、駆動時間の使用状況により異なります。
店舗で使用する排気ダクトなどは営業時間が長いことにより、10年も経たず軸受が寿命を迎えるケースもあると言われています。
理由④排気ダクト自体が破損するため
「ガタガタ」といった振動音が発生する場合、排気ダクトの不調であることも考えられます。
騒音以外に、風量に異常が感じられるときも、送風機に何らかの問題が生じているケースが多いため、注意が必要です。
これらの音が重なることにより、騒音となってしまうのです。
排気ダクトの騒音問題
環境省の騒音規制法施行状況調査(平成31年度)によると、寄せられた苦情件数の1位が建設作業からの騒音、2位が工場・事業場によるものとして、上位を占めています。
さまざまな騒音がある中で、排気ダクトの騒音もこの中の1つと考えられます。
排気ダクトの騒音は、排気を外に出すときダクトの振動音、ファンの回転音が原因です。
飲食店などは夜間でも常に排気ダクトを稼働させるので、耳障りと感じる人も多くいます。
そのため、設置者には騒音防止のための対策が求められているのです。
排気ダクトの騒音対策のポイント
これからは、排気ダクトの騒音対策を4つ紹介します。
ポイント①ダクト内を清掃する
ダクトを長期間清掃しないでいると、油汚れやゴミが付着し、異常な振動音がするときがあります。
その場合は、専門業者に清掃してもらうことで騒音を抑えられるでしょう。
しかし、汚れがひどいときや、部品の劣化が見られる場合は、修理や交換を依頼した方が長い目で見た時にコスト削減につながるかもしれません。
ポイント②騒音の原因になっている部品を交換する
排気ダクトの騒音の原因には、部品の劣化も考えられます。 キュルキュルという音がする場合は、ファンを回転させるためのファンベルトが故障している可能性が。
一定のリズムで異常音が聞こえる場合は、ファンの軸を支える軸受が古くなって正常に回転できていないケースが多いです。
騒音の原因になっている部品を交換すれば改善できますが、ダクト全体の破損や劣化がひどいときは、全交換の方が安上がりなこともあるでしょう。
ポイント③防音パネルを設置する
防音パネルとは、騒音が外に漏れないように設置するパネルのこと。
飲食店など油汚れが出やすい排気ダクトで、狭い場所に設置されている場合は、ビスを外すだけで点検できる防音パネルが適しています。
油汚れを防止するためには、防音パネルの中にメッシュ素材の油取りを付けておくとよいでしょう。
ポイント④サイレンサーを取り付ける
サイレンサーとは、反射板や吸音材を使って騒音による空気の振動を吸収したり、はね返したりするものです。
円形の筒状タイプのサイレンサーは、筒の長さや太さを調整することによって、特定の音だけを取り除くこともできます。
ただし、使う場所によっては油や汚れが付着して吸音面をふさぐ恐れもあるため、耐久性のあるものを選ぶことをおすすめします。
排気ダクトの騒音対策は業者に任せよう
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、排気ダクトの騒音対策がご理解いただけたと思います。
騒音対策1000社以上の信頼と実績で、設計~施工まで一貫して対応いたします。