2021.9.1

労働環境を改善して生産性向上を図ろう!改善すべき要因と改善方法

企業として従業員に働く場を提供する場合、働きやすい環境を提供する努力が必要になります。

2019年より政府が進めている働き方改革では、国民のだれもが働きやすい職場作りを目標に掲げ、さまざまな取り組みを実施。

働きやすい環境のためには、就労時間や福利厚生、休暇の取りやすさなどのほかにも、気温や騒音、臭いなど、健康を害さない環境作りも意識しなければなりません。

 

この記事では、働きやすい労働環境とは、具体的にどのようなものなのか、また、日本の労働環境の現状や、どのように対策すればいいのかについて詳しく解説していきます。

働きやすい労働環境とは具体的にどのようなものなのか知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

目次

 

 

労働環境とは(主要環境要因)

 

労働環境とは、会社で働くうえでの場所や時間を含む環境のこと。 会社として快適な職場環境により労働者の安全と健康を確保するように努めることは、労働基準法の特別法である労働安全衛生法の3条の1により定められています。

 

労働安全衛生法で規定される主要環境要因 気候的条件:職場の気温や湿度、風速、気圧、機械の放射熱 物理的条件:騒音、照明、色彩、粉塵、採光、超音波、有害放射線 化学的条件:有害物質や臭い

 

主要的環境要因の不快感がひとつでも常態化することで、従業員の健康に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。 健康障害の要因を排除することで、職業性疾患を防止するのが大きな目的です。

 

 

日本の労働環境の現状

 

ここでは、日本の労働環境がどのような状況なのか見ていきます。

 

 

現状1:長時間労働の常態化

 

国際的に見ても男性は特に労働時間が長いとされていますが、中でも日本はその割合が高いと言われています。

2018年に行われた週49時間以上働く男性の割合の調査によると、韓国の30%についで日本は27%。

アメリカやイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スウェーデンよりも高い割合となっています。

 

一方で長時間労働する国ほど生産性が低いというデータもあり、効率的に働くことが求められていると言えるのです。

 

また工場や作業現場など騒音が著しい場所で労働する場合、長時間騒音にさらされ続けると騒音性難聴を発する恐れも。

健康的に働くためにも、長時間労働の常態化は大きな問題なのです。

 

 

現状2:女性が働きづらさを感じる環境

 

女性の働く割合は増加しているものの、非正規雇用や出産や育児を機に離職する割合が高い傾向にあります。

これは近年よく耳にするようになった、ワーク・ライフ・バランスが確立されていないことが要因です。

保育園に入れず離職せざるを得ない、産後の育児を行うためにはパートで働く選択肢しか持てないなど、その要因はさまざまあります。

 

 

現状3:賃金が低い

 

2020年に経済協力開発機構が行った調査によると、日本の平均年収は約423万円で、加盟35カ国中22位。

さらに過去20年間の上昇率は0.4%と、ほとんど賃金は変わっていません。

 

これは経済の衰退時に雇用維持を優先したことや、労働者側が賃上げの要求をしてこなかったことなどが要因とされています。

 

 

労働環境の判断基準とは

 

労働環境が適切であるかどうかの判断基準は、労働衛生の3管理により行われます。

 

    労働衛生の3管理

  • 作業環境管理:作業を行う環境の中の有害因子の把握、改善
  • 作業管理:作業内容における有害因子の把握、改善
  • 健康管理:健康診断や保健指導

 

作業空間や作業内容を管理していくことに加え、従業員の健康を継続的にチェックすることが、職場環境の適切さの判断基準です。 最近では体の健康に加え、心の健康にも注目が集まっています。 3管理に関わる専門スタッフを配置するなど、従業員が心身ともに健康な状態で作業が進められるようサポートする必要があるでしょう。

 

では、改善すべき労働環境要因とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。 次から詳しく見ていきましょう。

 

 

長労働時間や低い有休消化率

 

労働時間や有休消化率も、職場環境の良し悪しを判断する重要なポイントです。 特に長時間労働は、過労死や心身の健康被害などの要因のひとつ。

また先ほど説明した通り、日本は長時間労働の傾向にあると言われています。

 

日本では、厚生労働省により病気や死亡のリスクが高まる残業時間の過労死ラインが定められており、労働時間と病気の関係性は明らかです。

 

    厚生労働省の定める過労死ライン

  • ・発症直前1ヶ月の残業時間が100時間
  • ・発症の2ヶ月~6ヶ月の残業時間が平均80時間越え

 

上記のラインを超す場合はもちろん近しい場合でも、残業が当たり前という職場の空気や業務過多、人手不足など、長時間労働になる要因をひとつひとつ排除していく必要があるでしょう。 有休消化率が低いなら、誰もが有給消化できる職場に改善する必要があります。 職場によっては、有給は使えないものとして認識されていることもあるかもしれません。 上司が率先して有給を消化する、有給消化を義務付けし休み中の業務はみんなで負担するなどして、有給消化しやすい環境を整えましょう。

 

 

労働環境が起因の労災発生

 

労災とは労働災害の略称で、業務に関する場所や事柄により、従業員が事故や疾病といった被害を受けることです。 労災の種類は、業務が原因でケガや病気、障害、死亡などが起こる業務災害と、通勤中に被ったケガや病気、障害、死亡などの通勤災害の2つがあります。

 

    労災発生の主な原因

  • ・職場の安全性
  • ・精神衛生的な環境
  • ・環境整備

 

労災が起こらないような作業設備の整備はもちろんのこと、従業員の安全教育、適切な労働時間、人間関係なども、労災を防止するためのポイントです。

労災が発生すると、対策が不十分だったとして企業のイメージダウンになることに加え、場合によっては業務上過失致傷害罪などに問われることもあります。

労災が発生した場合、職場リスクと捉えて原因を究明、改善していく必要があるでしょう。

 

 

ストレスを与える騒音や振動

 

騒音や振動が続くと、心身の健康を損なう原因になることもあります。

ゆれや音が小さくても、毎日継続的に感じ続けていると、ストレスになることもあるでしょう。

 

職場環境の近くで大きな工事が長期的に行われているのが原因であれば、工事現場に対策してもらわなくてはなりません。

工場におけるダクトやプレス機などの機械による騒音や振動なら、吸音性能の高いパネルで覆うなど、何らかの対策を検討する必要があります。

騒音や振動は、職場に設置されたパソコン周辺機器やコピー機、シュレッダー、タイピングの音といったものが原因になることも考えられます。

間仕切りや設置場所の変更などにより、騒音や振動を感じさせないよう工夫してみるといいかもしれません。

 

 

労働環境改善のための対策や方法

 

労働環境改善のためには、まず現状を把握する必要があるでしょう。

就業規則や就労時間、有給消化率、労災申請の変化などを確認し、大まかな改善方向を把握します。

実際にどう改善すべきなのかは、実際に働く従業員に確認することで、より希望に沿った改善になるでしょう。

具体的には匿名のアンケートを作成し、無記名による回答を集めるのがおすすめ。

長時間労働や有給消化率が悪いことの原因は会社の空気にあることも多いため、心情的な内容もアンケートに含めておきましょう。

 

アンケートが集まったら、それを元に解決策を検討します。

社則の変更が必要なものから職場ルールにすべきもの、注意喚起でいいものなど、内容によって対策は異なるでしょう。 人事評価制度や給与制度の見直し、フレックスタイムやリモートワーク、ITシステムの導入など、改善したい内容によって、対応方法はさまざまですが、労働環境改善のため、できるだけ早く対応することが大切です。

 

 

労働環境の改善による効果

 

労働環境改善による効果の一例を見ていきましょう。

 

    労働環境改善の一例

  • ・仕事の進捗状況が自分しか分からない属人化の働き方からチームで業務を共有する働き方に変更し、有給休暇を連続で取得しても業務に支障がなくなった
  • ・在宅勤務や勤務時間帯の選択、定時退社日の設定などにより、働き方の自由度が高められるようになった
  • ・同一賃金同一労働制度の採用により、仕事量と仕事内容に大きな差が出なくなった
  • ・ベビーシッターを会社で雇い、従業員の子どもの急な発熱にも対応できるようになった
  • ・騒音と振動が起こる設備にブースを作り、ほかの業務への支障がなくなった

 

従業員の力を最大限発揮してもらうためには、労働環境を改善することが最重要課題。 従業員の理想の職場になるよう、働きやすい環境を整えることからはじめましょう。

 

 

労働環境を改善して働きやすい職場にしよう

 

いかがでしたでしょうか? この記事を読んでいただくことで、労働環境改善の重要性についてご理解いただけたと思います。

生産性を高めるためには、まず労働環境の見直しから。 労働時間などの働き方に加えて、騒音や振動などの環境要因を整えることも大切です。

 

 

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