2021.7.16

防音ボックスはどんなもの?利用目的に合わせた選び方を紹介

オフィスや自宅の騒音にお困りの方のなかには、防音対策を考えている方もいらっしゃることでしょう。

主な防音対策には、防音パーティションの設置や防音カーテンを付ける方法がありますが、場合によっては防音ボックスを設置する方法も視野に入れたほうがよいかもしれません。

 

本記事では、防音ボックスの詳細や、利用目的に合わせた防音ボックスの選び方を紹介します。 現在防音対策を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

目次

 

防音対策における基礎となる知識

防音ボックスの詳細を解説する前に、まずは防音における基礎的な知識を押さえておきましょう。

 

遮音

音とは、室内や室外で発生した音を壁に反射させる防音方法です。

空気中を伝わる音が外へ通り抜けないように、壁で押し返すことで音が外に漏れることを遮断する効果があります。

また、遮音するための材料にはいろいろな種類がありますが、使用する材料によって遮音効果や費用は異なります。

 

コンクリートや鉄板などの素材はコストがかかるため、石膏ボードや遮音シート、遮音テープなどと組み合わせて使用することでコストを抑えつつ防音対策を行うことが可能です。

遮音材は次のようなケースで使われることが多いです。

 

遮音材を使うケース

  • ・部屋の音を外に漏らしたくない
  • ・外から聞こえてくる騒音を防ぎたい
  • ・集合住宅やホテルなどで隣接する部屋からの音を防ぎたい

 

材料を組み合わせることで、遮断する音の量を調整することが可能です。

反対側へ通り抜ける音の量が少ないほど、遮音性が高いということになります。

 

吸音

吸音とは、外に抜けていく空気の抵抗を利用して音を吸収する防音方法です。

遮音とは正反対の防音方法で、音の反射を防ぐことにより音が室外に漏れることを防ぐため、遮音材と吸音材を組み合わせるという方法もあります。

 

遮音材だけでは、反射した音が室内に響くため音や声が聞き取りにくくなってしまうことがあります。

そこで吸音材を併用することで、遮音材によって外に漏れる音を室内に反射させ、その反射した音を吸音材で吸収するといった対処が可能です。

 

吸音には、吸音ボードとよばれる材料が使われることがありますが、このボードにはグラスウールやロックウールといった、細かな穴が無数に空いている素材が使われています。

吸音材は次のようなケースで使われることが多いです。

 

吸音材を使うケース

  • ・楽器演奏や音楽鑑賞などの音をクリアにしたい
  • ・音が過剰に反響するのを抑えたい
  • ・会議室など音がこもりやすい室内で音や声を聞き取りやすくしたい

 

音の反射が少ないほど、吸音性が高いということになります。

吸音の注意点として、楽器を演奏する場合は吸音性が高すぎるものを選ばないほうがよいということが挙げられます。

なぜなら、演奏の音が吸収されすぎてしまうと、「音が響かない」「普段と違う音に聞こえる」といったように、演奏に違和感が生じることがあるためです。

 

防振

防振とは、振動の伝達を防ぐことで音を減少させる防音方法です。

音の元となる物体からの振動が床や壁に伝わらないようにすることで、音の発生を押さえます。

 

防振の具体的な方法には、遮音マットやゴムマット、フェルトといった柔らかい素材のアイテムが使われることが多いです。

ただし、楽器の演奏や室内で軽い運動をする場合などは、上記の素材だと音漏れを起こす場合があるため、用途に合わせて専用の防振材が用いられることもあります。

防振材は次のようなケースで使われることが多いです。

 

防振材を使うケース

  • ・工場内で使用する機器の振動が床に伝わらないようにしたい
  • ・足音や家電のモーター音や振動が階下に伝わらないようにしたい
  • ・楽器やスピーカーの音や振動が隣の部屋に伝わらないように抑えたい

 

防振は、振動を抑えたい機械やスピーカーと床の間に防振ゴムを設置する方法が一般的ですが、床そのものに防振効果のある素材を利用する方法もあります。

あわせて利用することで、より高い効果が得られる場合もあるので、気になる方は専門の業者に相談してみてもよいでしょう。

 

制振

制振とは、振動を短時間に抑えることで音の発生を抑える防音方法です。

振動を抑える制振材といわれるアイテムを使って振動の発生源を抑えることで、音の発生を押さえます。

制振材は次のようなケースで使われることが多いです。

 

制振材を使うケース

  • ・ロッカーの開閉音を抑えたい
  • ・パソコンやAV機器の運転音を押さえたい
  • ・洗濯機、エアコン、冷蔵庫などの稼働音を抑えたい

 

制振の代表的な素材はカルムーンシートというシートで、振動を抑えたいものの面に直接張って音を防ぐことが可能です。

また、洗濯機や引き戸に限定した専用の制振材が販売されているので、用途に合わせて使い分けられるようになっています。

 

防音ボックスの種類や特徴

ここからは、防音ボックスの種類や特徴について紹介します。

防音ボックスとは、内側に吸音材や遮音材が取り付けられている箱のことです。

 

騒音が発生する機器を中に入れて音を抑えることができる小型サイズのものや、人がボックスの中に入って周囲の音をシャットアウトするような大型のサイズのものがあります。

 

使用する用途や環境に応じて設置できるように、防音ボックスにはさまざまなタイプが用意されています。 防音ボックスの具体的な種類は以下のとおりです。

 

種類①簡易型

簡易型の防音ボックスとは、工事の必要がないため設置の手間が少なく、コンパクトに折りたたんで持ち運びができる防音ボックスのことです。

 

発電機や工事現場でのつり作業など、騒音の元となる場所に被せて使うケースが多くあり、災害時には仮設電源の騒音対策として使用されることもあります。

また、簡易型のなかには、電話ボックスと同じくらいの大きさの大型タイプもあります。

中に人が入ることもできるため、一般家庭ではテレワークや勉強のための集中スペースとして導入するといった活用も可能です。

 

種類②施工型

施工型の防音ボックスとは、人が入ることができる、組み立て型の大型サイズの防音ボックスのことです。

工場内の大きな音が出る機器類専用の防音室や、病院の聴力検査室として利用されることが多い傾向にあります。

 

簡易型よりも組み立てに時間や手間がかかりやすいですが、業者に依頼すれば短時間で組み立ててもらえることがほとんどです。

また、簡易型よりも防音の性能が高いので、業務や検査などで周囲の音をシャットアウトする必要がある場合におすすめです。

 

種類③無響室

無響室の防音ボックスとは、室内の音の反響を極限までなくした部屋のことで、周囲のほとんどの音をシャットアウトできる防音ボックスのことです。

 

無響室は、「完全無響室」「半無響室」「無響箱」とよばれる3つのタイプに分かれています。

いずれのタイプでも、周囲の音をシャットアウトする性能が高いため、実験や研究などの測定で使われることが多い傾向にあります。

 

それぞれのタイプの特徴は以下のとおりです。

 

タイプ①完全無響室

完全無響室の防音ボックスは精度の高さが特徴です。

音響機器や自動車の部品を扱うメーカーなどで利用されているほか、異音検査などにも利用されることがあります。

 

タイプ②半無響室

半無響室の防音ボックスは硬く平らな床が付いていて、重量があるものを測定することに向いています。

自動車メーカーや精密機械を扱っている会社などで利用されることがあります。

 

タイプ③無響箱

無響箱の防音ボックスは、金庫のような形状をしている小型サイズのタイプです。

精密機器や小さな部品などを測定する際に利用されることがあります。

 

防音ボックスを設置する際は目的やシーンに合ったものを選ぶ

いかがでしたでしょうか。

防音ボックスにはさまざまな種類がありますが、ボックスの種類によってサイズや性能がそれぞれ異なります。

 

自宅でテレワークや勉強を行う場合は簡易型、工場の作業や病院の検査を行う場合は施工型、重量があるものを測定する場合は無響室を選ぶことをおすすめします。

目的に合わせて、最適な防音ボックスを選ぶようにしましょう。

もし、防音ボックスを導入しても騒音問題の解決ができない場合は、業者に防音工事を依頼する方法も視野に入れてみましょう。

 

テクセルSAINTでは、防音対策を承っております。

 

現地調査のうえ、最適な設計から確実な施工まで一貫して対応致しますので、防音対策をお考えの方はぜひご相談ください。

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TECCELL事業部営業部(代表)